- 2016-5-13
- 腰痛とストレッチ
【肩こり腰痛】N0.45 腰痛予防の運動療法について
運動療法は腰痛予防にも効果と具体例は?
一般的に運動は筋力を強化したり柔軟性を高めたり骨を丈夫にするなど人体にさまざまな効果をもたらすだけでなく、ストレスなど精神面にも有益です。運動療法は病気の症状の改善などを主目的としますが、腰痛予防にも大きな効果がありますので、各個人の身体状況に応じた運動療法を取り入れることがお勧めです。
■運動療法の効果
運動療法は各種多様ですが、その効果として次のようなものがあげられています。
①姿勢が正しくなる
歳を取るに従い老化も進みますが、老化すると骨盤が前傾してきて背骨に歪みが生じたりします。運動療法には腹筋や背筋を訓練するプログラムがありますので、背骨の変形を防いで猫背を矯正するなど姿勢を正しく保持する効果が期待できます。
②腰椎支持力が高まる
運動療法の実践により、腰椎周辺の筋肉や靭帯が強化されますので、腰痛が起こりにくくなります。
③血流が活発になる
運動療法は、体を動かすことで体全体が温まり、硬直した筋肉や靭帯を緩めますので血流が活発になり、炎症物質や疲労物質が流れ出やすくなりますので、腰痛が起こりにくくなります。
④免疫力が高まり、病気予防の効果がある。
運動療法の実行により身体機能が高まり、免疫機構も強化されますので腰痛を含め病気予防への効果が期待できます。心肺機能の向上や心臓病・脳卒中・高血圧などの生活習慣病の改善も図られます。敏捷性も高まりますので怪我をしにくくなります。
⑤肥満になるのを防ぐ効果がある
肥満は重い体重が大きな負担を腰に与え腰痛の原因になります。大きなエネルギーを使う運動療法は肥満を防ぎ筋肉量を増加させますので、基礎代謝が向上して太りにくい体質に転換してくれます。
⑥心因性腰痛を防ぐ
運動療法は精神的にも効果がありますので、ストレスなどが原因で発症する心因性腰痛予防に効果があることは科学的にも実証されています。
■運動療法の具体例
運動療法の種類は、有酸素運動と呼ばれる「全身運動」、腰周りの筋肉増強を目的とした「筋力トレーニング」、静的ストレッチである「柔軟体操・ストレッチング」の3つに大別できます。
○全身運動(有酸素運動)
・散歩、ウォーキング、ジョギング、サイクリング、水泳などが代表的なものですが、ジムなどでトレッドミルを使ってやる人が増えているようです。
○筋力トレーニング(無酸素運動)
・腹筋や背筋を鍛えて腰痛防止することを目的に運動器具を使って重い負荷をかけ、腰周りの筋肉を強化する運動です。トレーニングは疲れすぎない程度にして、腹筋と背筋はバランスよく強化する必要があります。
○柔軟体操・ストレッチング
・自分が鍛えたい部位に合ったプログラムを選んでできます。例えば、腰に歪みがあれば「上体そらし」、関節の動きが十分でなければ「腰周りや大腿筋のゆっくりしたストレッチング」、腹筋の強化であれば「椅子に座って両手を前に伸ばし、そのまま前屈姿勢になり左右に両手を動かす運動」などいろいろ種類がそろっていますので、自分が良いと思われるものを選択して実践することで腰痛を防ぐことができます。