- 2016-5-13
- 腰痛の薬
【肩こり腰痛】N0.36 腰痛に使われる薬剤について
腰痛が出たときに使われる薬剤にはどのようなものがある?
腰痛が出たときには、貼り薬や塗り薬などの外用薬や消炎鎮痛薬・筋弛緩薬・抗不安薬や抗うつ薬などの内服薬(座薬を含む)や血流改善薬剤あるいはビタミン剤などが処方されるのが一般的です。
■腰痛用の外用薬
腰痛用の外用薬には直接肌に貼る湿布剤が多いですが、塗ったりスプレーするタイプのものもあるのはご存知の通りです。
湿布剤は冷感タイプと温感タイプがあり、日本では急性腰痛には冷湿布を行い、慢性腰痛には温湿布を行うのが一般的ですが、欧米の腰痛治療では患者が気持ちよく感じるものを使用するほうが効果的であるとしています。
冷湿布剤はメントールや鎮痛剤が配合されているものが大部分ですが、抗炎症剤が配合されているものもあります。患部が腫れて炎症がある時は気持ちよく感じます。
温湿布剤はトウガラシが主成分のものが多く、患部を温めることで血行を促し、痛みを取ることを目的にしています。
■消炎鎮痛薬について
医療機関で処方される消炎鎮痛薬は、非ステロイド性のものとステロイド剤の2種類に大別されます。非ステロイド性のほうが安全性が高いので、初期段階で選択されることが
多いようです。
非ステロイド性抗炎症薬は、急性だけでなく慢性腰痛にも効果があるとされています。
昔から有名なのはアスピリンですが、コデイン、イブプロフェン、アセトアミノフェンや合剤など日本では多種類のものが市販されております。市販薬は安全性を見込んでいますので、処方薬よりも効果は薄いと言われます。
ステロイド剤としては、合成コルチゾンが使われることが多いようです。人間の体が作り出しているステロイド・ホルモンに近い作用がありますので、炎症を抑制する作用に優れていますが、長期連用は副作用が懸念されています。
■筋弛緩薬について
筋肉の硬直は腰痛の原因となり、腰痛になると患部周辺などの筋肉は防御作用と痛みのためにさらに硬直するなどの症状が現れます。筋弛緩薬はこのような症状を緩和するために処方されます。
■抗不安薬・抗うつ薬について
腰痛の原因が分からない「非特異性腰痛」は85%にも上っております。一般的に腰痛とメンタルな面は関係ないと思ってしまいますが、過重なストレスが腰痛の発症原因になることが研究で判明しております。実際に精神安定剤を投与することで腰痛が緩和されたという症例が多数あります。このため、日本でも腰痛を総合的に診断して、メンタルな要素が関係していると診断した場合は、抗不安薬や抗うつ薬を投与するようになっております。
■血流改善薬剤やビタミン剤について
脊柱管狭窄症は物理的な圧力や老化などで脊柱管が狭くなり、その中を通っている神経や血管が圧迫されて腰痛などを引き起こすことがありますので、血流を改善して痛みを和らげる目的で血管拡張血流改善薬(リアプロスト、アルファデクス)やビタミン剤(ビタミンB群)が処方されることがあります。