- 2016-5-13
- 腰痛の薬
【肩こり腰痛】N0.37 腰痛の薬剤使用上の注意について
腰痛用の薬剤を使うときの注意点は?
薬局や通販で腰痛用の湿布剤や飲み薬の痛み止めを購入したり、医療機関で処方されたものを使う場合には、それぞれ体質が違いますので副作用が起きないように特に注意する必要があります。各薬剤ごとに使用上の注意をあげてみます。
■湿布剤を使うときの注意点
湿布剤を薬局で購入する場合は、痛みが出た直後の1~3日間程度は冷湿布剤が無難だと思います。使われている薬剤にアレルギーがある人もいますので、表示を良く読んでも分からなければ薬剤師に確かめてください。白い湿布剤でかぶれたりする場合は、湿布剤の上にガーゼをおいてから固定シートで止めるとかぶれにくくなるといいます。かぶれを防ぐには、半日貼って半日は休んだり、お風呂上りは1時間程度クールダウンしてから貼るなど工夫をすると効果があります。塗り薬やスプレー式のものも慎重に確認してから使うようにしてください。
最近は消炎・鎮痛効果が強いインドメタシンなどを配合した第2世代の湿布剤も市販されています。経皮吸収といって、皮膚から薬剤を吸収する作用を持っていますので、高い効果が期待できますが、心不全の患者や妊婦には強すぎて危険と言われています。
温湿布剤はカプサイシンの原料であるトウガラシなどを使っていますので、毛細血管を拡張して血流を増加させるとともに貼って1時間30分程度は皮膚の温度を上昇させるといわれております。このため、患部を冷やしたほうが良いぎっくり腰の直後は使わないほうが良いとされています。
また、入浴する30分前には、はがしておかないと入浴した時に火傷をしたような感覚に襲われます。
■消炎鎮痛薬を使うときの注意
○非ステロイド性消炎鎮痛薬は薬局などで買えますので、効能書きや副作用を良く確かめて、疑問があれば薬剤師に尋ねてください。副作用としては、胃の不快感・下痢・胃潰瘍・消化管出血・吐き気など消化器関係や腎臓障害の原因になることもあります。出来るだけ痛みが強い時だけ利用して、長期にわたって連用することを避けるようにします。
市販薬・処方薬を問わず副作用の症状が出たら、服用を中止してすぐ医療機関で診察を受けてください。
○ステロイド剤は、長期服用すると糖尿病・高血圧・免疫力低下・骨粗しょう症の原因になったり、体重増加や多毛になる可能性が指摘されています。処方した医療機関に注意点をきちんと確認してください。
■筋弛緩薬について
筋弛緩薬は、めまい・思考力低下あるいは眠気などの症状が高い割合で発生することが指摘されています。このような副作用がでたら服薬を中止して処方した専門医などに相談してください。
■抗不安薬・抗うつ薬について
抗不安薬は眠気・ふらつき・注意散漫・集中力低下などの副作用があると言われていますので、車の運転は避けるべきです。また、長期服用で依存性が出ることも指摘されています。抗うつ薬はねむけ・便秘・口渇などの副作用があると言われております。これらの副作用はすぐ出る一方で、腰痛への効果は徐々に現れるようですので、副作用ばかりが目立つ傾向があります。服用前と服用後の体調や症状の把握に努め異変が生じたら専門医と相談してみてください。
■血流改善薬剤やビタミン剤について
血流改善薬には消化器関係で腹部不快感が出たり出血しやすくなる副作用が指摘されています。
ビタミン剤は主にビタミンB12が投与されます。ビタミンB群は水溶性ですので、体内で使われなかったものは排出されますので、ほとんど副作用はないと言われています。
何かありましたらやはり専門医に相談することをお勧めします。