- 2016-5-13
- 腰椎椎間板ヘルニア
【肩こり腰痛】N0.19 椎間板ヘルニアの治療について
椎間板ヘルニアはどのような治療が行われるの?
椎間板ヘルニアが腰痛の原因であると診断された場合、他の原因や原因不明の腰痛治療と同じ保存的療法が行われることが多いですが、効果が認められない時は、手術的治療法が行われます。
■椎間板ヘルニアの保存的療法
米国の調査では、椎間板ヘルニアは腰痛などの症状が出たことがなくても、80%近くの人がかかっているという結果が出ていますので、自然治癒が大いに期待できる病気です。
このため、各医療機関専門医の判断にもよりますが、最初に行われる治療は、他の腰痛治療と同じように薬剤や器具等を使った保存的療法が行われることが多いです。
○薬剤を使った治療
・治療は現在出ている痛みを鎮静化することが最優先されますから、非ステロイド性の消炎鎮痛薬や硬直した筋肉を緩める筋弛緩剤あるいはビタミン剤などの内服薬が用いられます。
・これに平行して、温湿布・冷湿布などの外用薬も使われることがあります。
○器具等を使った治療
コルセットを装着したり、ベッドに仰向けに横たわり腰椎牽引を行ったり、腰部のマッサージを行う医療機関もあります。
○麻酔を使った神経ブロック治療
痛みが非常に強く我慢ができないような時は、注射などを利用して軽い麻酔薬を痛みを生じている部位やその周辺部位に注入して神経をブロックする方法が取られます。腰部硬膜外神経ブロックと呼ばれる治療です。
■椎間板ヘルニアの手術的治療法
保存的療法が2~3ヶ月行われても効果が見られない場合は、専門医の判断により手術的療法に移行します。手術のやり方は各医療機関が保有する手術施設や用具で異なりますが、ヘルニア(飛び出した髄核)を取り除いて修復することを目的として行うのが一般的なようです。3つほど手術例をあげてみます。
・背中側を切除し、ヘルニアを切除する「後方椎間板切除」
・腰痛が特に酷い場合に、後方椎間板切除と同時に行う「椎間固定術」。金属などで骨を固定する方法です。
・レーザーなどを使って、背中を切開せずにヘルニアを切除する「経皮的椎間板療法」
などがあります。この他にも医療機関が独自に実施している手術法はたくさんありますので、受診した医療機関で手術が必要といわれたら、どのような手術なのか納得するまで聞くようにしてください。他の専門医のセカンド・オピニオンを聞くことも有益です。
また、背中を切開しないで行われる「レーザー治療法」は、今のところ健康保険が適用されませんので、医療機関によっても違いますが、最低でも35万円以上かかるようです。
費用は必ず確認することをお勧めします。